まいにちウクレレ

うたとウクレレ、コンサーティーナ moqmoqオカザキエミ うたいます うたいます

キムウリョンとフジロック

キムウリョンというひとがいる。2年くらいまえに、ともだちのライブを見に行ったら、対バンにもともだちが出ていて、そのバンドはオリジナルの絵本をプロジェクターで流して、音楽を生バンドでつけるというやつだった。絵本も演奏もかわいらしいステージで、とてもすばらしかった。ずっとインストで、最後の最後、エンディングロールのところで、とつぜんうたごえがひびいた。ひさしぶりに、がつーんとやられた。一緒に居たひとと、すごかったすごかったと盛り上がって乾杯しまくった。その声の主がウリョンくんだった。
なにがきっかけだったのか、気がついたらわたしもそのバンドに参加していた。WOODYという。わたしはずっと、コンサーティーナで絵本や紙芝居と演奏したいなという気持ちがあって、WOODYをとてもすき。ここで演奏できることを、とてもうれしくおもっている。WOODYでのウリョンくんは、うたうたいというよりはギタリスト。その前にもたしか別の場所で、ウリョンくんと対バンしたことがあったのだけど、シャイなひとで、たいした話もしなかったような気がする。ひとりで演奏するウリョンくんは、ひとりなのに見えないバンドの気配が濃厚で、不思議だった。すごくしっかり演奏しているのだけれど、なんでひとりでやってるんだろうこの人、とおもった。でも相変わらずすばらしいうたごえ。じつは、実はって言うか、ギターもハープもサンプラーも上手。気がついたらウリョンくんは、キムウリョン名義でもバンド編成になっていた。バンドになると、不思議さが消えて、ただ自然でたくましいひとだった。フロントマンにはいろんな種類のひとがいるけれど、ウリョンくんはバンドをぐいっとひっぱるでもなく、まとめるでもなく、すんなりとそこにいて、どかーんとうたえば、それでオッケー。なにってうまく言えないけど、ちゃんとわかっている。本人の気持ちはさておき、そういうことなのだとおもう。まわりはすきに暴れている。でもウリョンくんのうたがあればだいじょうぶ。そんな感じ。
そしてまた気がつくとわたしもたまに参加していた。なんだかへんな言い方だけれど、ぐるーんといつのまにか中にいたという印象。コンサーティーナ弾いて、コーラスして。ライブに出て、レコーディングにも参加した。
ウリョンくんとうたうのはとてもたのしい。自由でちからづよい。のびのびとした音楽の自由がある。メンバーもそんなひとばかりだからなおさら。ウリョンくんは弱気な発言も多々あるけれど、もう、そんなことがどうであれ、あのうたごえが本人とみんなをたすけるのだとおもう。

 長々と書いたけれど、そんなこんなで、今夜からフジロックに向かいます。わたしにとって初めてのフジロックが、出演というかたちになったこと、とてもうれしくおもいます。ウリョンくんにはいつも、いろんな場所をみせてもらっている。ほんとうに感謝です。ウリョンくんの音楽にいろどりをめきめきと与えられますように!メンバーみんなのちからをしんじている。
 キムウリョンは金佑龍とかきます。2日目、木道亭ステージ。現地にいる方、ぜひみにきてください!えいえいおー