まいにちウクレレ

うたとウクレレ、コンサーティーナ moqmoqオカザキエミ うたいます うたいます

歯が命

 最近歯医者に通っている。とにかく歯医者にいくのって、たぶんすきなひとはいないような気がするけれど、おっくうだ。かといってそのときが来たら行かなきゃいけないところはトイレに似ている。
 それでその歯医者さんには、医師ひとりと歯科衛生士4人いて、その4人ともとても美人女性。これきっと歯医者さんの趣味だろうなあ。とぼんやり思っていたら、そこを紹介してくれたひともそう言っていた。4人のうちのいちばん新人さんぽいひとが、いつも先生にがんがん怒られている。最初に行ったときなんて、質問の答えが遅いから肩にパンチをくらっていて、びっくりした。でも何回か行っているうちに、このひとはものすごい勢いで教育されているのかもしれないと思い始めた。おもえば、ほかの3人は先生とがっつり渡り合っていて、ああでもないこうでもないと意見を戦わせている。あのひともこういうふうにいつかなるのかしら。すごいなあ。
 それにしても歯の治療って、なにをされているのかぜんぜんみえないからつらい。血液検査やなにかの注射のときも、刺してからおわるまでずーっと見ている。するとたいてい血を抜くひとに、じっくりみてますねーとつっこまれる。これ、それぞれだとおもうのだけど、わたしに言わせればいつどこに刺さるかわからないなんてこわすぎる。
 
 このところよく、ひとがこわいとかいやだとか面倒だとか、おもうことはほんとうにそれぞれなんだなあということに興味がある。自分がものすごくいやだとおもうことも、まったく気にならないというひともいるし、逆も然り。
 みたいなことをつらつら考えるくらいしか歯の治療中にはすることがなくて、てんてけてん。
 

 今日せっかくおいしいパンを食べたのに、歯茎が出血中で口がはんぶんしか使えないからなんだかせつなかった。食べ慣れているものを食べるとわかるのだけれど、香りとか味とか、口全体をつかって初めていつもの味になる。というか片側で食べようと意識するうちに、いつのまにか息を止めて噛んでいる自分がいる。ああ、健康な歯がこいしいよう。いかにも日本ぽい惣菜パンもだいすきだけど、ライ麦のすっぱくて固いパンもたまらなくすき。あれもこれもパンだなんて。


 どうやら朝、起き抜けに曲を思いついたらしく、書いた記憶のないメモ帳が夜になって発見された。メロディーを書きなぐった一番上に、4つ打ちのかんじで どうしようもないことをいううた ごはんのうた とかいてある。ごはんのことはどうしようもなくないぞ、寝起きのわたしよ。