まいにちウクレレ

うたとウクレレ、コンサーティーナ moqmoqオカザキエミ うたいます うたいます

繊細な季節

 手書きのブログをたのしんでいたのだけれど、システムの都合でアップロードがむずかしくなってしまい、一時中断。良い方法がみつかったらまたやります、というかこっちのほうが読むひとは良いのかも。
 
 暑かったり涼しかったりで、ふとんの上にいろんな掛け布団が置いたままになっている。明け方になって温度がかわるたびに、厚いのかけたり薄いのかけたり。そしてボロアパートの我が家では、お風呂のバランス釜との共存が四季を通してのテーマで、いまごろがいちばんむずかしい季節なのだった。
 バランス釜を使ったことがあるひとがどのくらいいるのか、わからないけれど、なかなかおもしろいものなのです。熱いお湯を出そうと火を焚くほど、露骨に水量が減る。もとの水温が外気温に左右されるので、暑い日は水豊富、寒くなって火をばんばん焚くとシャワーが貧弱になる。寒い日ほど熱いお湯を潤沢に使いたいところだけれど、真冬に引っ越したての状態では出たそばからお湯が冷めるくらいちょろちょろシャワーだった。これでは風呂に入れんということで、検索してみると、出るわ出るわバランス釜のシャワー対策。次の日に節水シャワーヘッドを買いに行って、とりかえたらすぐに問題解決。そしてシャワー売り場にはさまざまなシャワーヘッドが売っているのである。気にしていないときには存在すら気づかないのに。
 仮に節水シャワーヘッドというものがもうあったとして、ネットがなかったら、わたしはこれにたどりつけたのでしょうか。よくやる手段としては、いつも行くコーヒー屋に行って、まあ別の場所でもいいのだけれど、このちいさな悩みを話す。ああでもないこうでもないとあれこれ話して、たまたまその話題に明るいひとがそこにいたらこの情報を得るだろうし、いなかったら何日もかけてそこにいるひとに話しまくって、そのうちたどりつくのかもしれない。運任せというか、少なくとも即日解決には至らないような気がする。ワールドワイドウェブってこういうことなのだなあ。世界のあちこちで、いろんなひとがちいさな悩みを抱え、解決にむけてあれこれ試し、親切なひとはそのいきさつを載せるのだ。もしくは、誰にともなく発せられたちいさな質問を、答えらしきものをもつやっぱり親切なひとが答える。wwwのかたすみに、いろんなこたえが載っている。
 わたしは知りたいことをなんでもかんでも検索するのがすきではなくて、目の前でそれをされてもつい興ざめしてしまうのだけれど、それはそこに載っていることぜんぶ「又聞き」だとおもうから。又聞きの情報をベースにした見解を信じられるとしたら、それはひととなりを知っている相手に限るとおもう。だから、ネット上になにかを書くときは慎重に、できるだけの誠意をもって書き、読むときは又聞きだとじゅうぶん差し引いて読んでいるつもり。そういうひともいれば、そうでないひともいるから、いろいろといびつにむずかしい。

 話をバランス釜に戻すと、大元の火力が三段階のレバーで調節できて、夏場は1か2、冬は3にする。さらにその上でのお湯の温度がぐるーっとダイアル式になっている。おなじ目盛りにしていても毎日温度が違う。朝昼夜ですら違う。わたしはこのレバーとダイアルを、ミキサーのフェーダーとゲインのような関係として見ている(ぴんとこないひとは流してください)。両方をうまく調節できると、適温で適量のお湯がでるおもしろさ。この調節は、たぶんネット上に載っていないのではないかとおもう。状況が多彩すぎて説明できないから。
 どうして今こんなに長々バランス釜について語っているかというと、今日ひさしぶりに、全然適温適量にならなかったから。外気はわりと快適な温度なのに、この季節はほんとう、バランス釜にとっては繊細な季節なのです。(文責:オカザキエミ)