まいにちウクレレ

うたとウクレレ、コンサーティーナ moqmoqオカザキエミ うたいます うたいます

やんわりとつながっているなにか

 いわゆる、人と人とのつながりー!とかではなく、今日に限って同じ話にばっかりなる、みたいな意味で、よくものごとはつながっている。
 ひさしぶりに会った市川愛ちゃんといううたうたいの、次のライブのコーラスをすることになったのだけれど、リハの終わりに急に彼女が、そういえば超今さらなんだけど、最近HAREMよく聴いている、といった。それはわたしが20代どまんなかにずっとちからを注いでいたバンドの名前。今ではメンバーに会うこともめっきりなくなった。なつかしいなあ、とかなんとか考えていたら、夜になってまたまた急に当時バンドのめんどうをみてくれていた営業のひとから連絡があって、そのひととはなんの縁なのか、渋谷の交差点の真ん中でばったり会ったり、葉山の盆おどり大会でばったり会ったり、というのを数年おきにやっている。そしてそれからだいぶ経ったなぜか今日、連絡をくれたのだった。そんなわけで今日はHAREMのことを考えずにはいられない。
 そういえばつい先日も、このところよく一緒に演奏している界隈の仲間の数人が、その当時都内のライブハウスでよく対バンしていたのだ、という話になった。ふしぎなもので、そういうバンドのことはなぜかおたがいによく覚えている。でもあの頃は、だれもみな敵だとおもっていた。今考えると冗談みたいで笑い合ってしまうのだけれど、みんなもそう言っていた。20代のころ出ていたライブハウス界隈は、しょっちゅう同じような対バンになりながら、あんまり仲良くなったりすることがなくて、わたしなんてほんとうにみんな敵だとおもっていた。ふふ。打ち上げなんてもちろん出なかった。あの頃のあの感じってなんなんだろうねえ、と話していると、歳若いせいだったのか、時代だったのか。とにかく今とは全然ちがう、ぎすぎすした気持ちでそこにいたけれど、ふしぎと演奏はものすごくしっかりやっていたりするのだ。というのも共通の認識だった。
 とここまで考えて、そういえば明日一緒に演奏する佐藤嘉風くんも、またそういうひとりだった。20歳そこそこのころ、渋谷のへんてこな形のライブハウスで対バンして、一度きりだったのに、お互いにお互いのことをすごくよく覚えている、とあとから話したけれど、もちろんそのときは当たり障りないあいさつくらいしかしなかった。それが10年の時を経て、こうして何年も演奏をともにするような仲間になって、時間をたくさん一緒に過ごしていることは、ほんとうにふしぎだ。

 そんなわけで、うまいこと話がまとまってしまったけれど、明日は佐藤嘉風ワンマン。明後日はmoqmoqライブ。どちらも横浜、大岡川周辺。おもえばあのころ、こうしてウクレレ抱えてひとりで演奏するようになるなんて、それこそおもってもみなかったなあ、なんてな。